著作物の引用・転載及び内部共有のポイント
2020年09月14日
佐藤未央
（さとう・みお 弁護士）
（さとう・みお 弁護士）
- CATEGORY
- 時事解説・著作権法
- 対 象
- 公益法人・一般法人
目 次
- はじめに
- Ⅰ 著作物を引用又は転載する際のポイント
- １ 著作物の「引用」とは
- ２ 著作物の「転載」とは
- ３ 適法に著作物を引用するための要件
- ４ 適法に著作物を転載するための要件
- ５ まとめ
- Ⅱ 法人内部での書籍・雑誌のコピーの共有の可否
- おわりに
はじめに
出版物など法人の著作物を創作するに当たり、他人の著作物を「引用」したり「転載」したりすることがある。本稿では、どのような場合に他人の著作物を「引用」又は「転載」することが許されるか、気を付けたいポイントを解説する。また、他人の出版物を法人内部で共有したい場合、どのような方法であれば問題がないかについても解説する。
Ⅰ 著作物を引用又は転載する際のポイント
1 著作物の「引用」とは
著作物の「引用」とは、“自身の著作物の中に他人の著作物を掲載すること”などと定義される。裁判例における著作物の「引用」の定義をいくつか紹介すると、次のとおりである。
【最高裁昭和
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