裁決・判決に学ぶ租税実務[19]似て非なる「実費弁償」と「費用弁償」
2021年01月29日
永島公孝
(税理士)
(税理士)
はじめに
前回は、実費弁償のことをお話してきました。「実費弁償」と似て非なるものとして「費用弁償」という言葉があります。実費弁償と同義といわれていることもありますが、厳密に整理していくと異なる概念です。「実費弁償」とは、法人税基本通達15-1-28の実費弁償による事務処理の受託等、法人税基本通達1-1-11による取扱いです。税務署長等の確認を受けた場合には、その確認を受けた期間について取扱いの届出内容と異ならない場合、その法人のその確認を受けた事業について、収益事業の課税としない取扱いです。
いわゆる課税当局との事前確認、アグリーメントを結ぶものです。
一方、「費用弁償」とは、典型的な使用例として地方
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