【特集】新公益法人制度誕生10年を振り返って
有識者による独立した認定委という制度の根幹に戻れ

出口正之
(でぐち・まさゆき 国立民族学博物館教授)

 制度改革がなされて10年が経った。この間、法人の実務においては様々な問題が発生し、様々な法解釈が行政庁より公表された。改革の是非と評価の分かれ目を当時の内閣府公益認定等委員会の委員に訊く―。

「普通の企業だったら」という枕詞の違和感

 いささか本題とは離れるかもしれないが、筆者が文化人類学の研究拠点に身を置くことから、文化人類学の話から始めてみたい。西洋の人々が非西洋社会の人々と出会った時に、西洋人は驚くほど同じような態度を取った。自分たちが優れていると考え、非西洋人を見下し、「原始的だ、遅れている」と見ていた。
 文化人類学はこうした考え方に異を唱え、自らのマジョリティの価値観だけで、マイノリティの文化を「おかし

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