【景気のゆくえ】インフレ期待を醸成する方法

山澤成康
(やまさわ・なりやす 跡見学園女子大学教授)

 日本銀行は2018年7月の展望レポートで物価動向の総点検を行った。7月の消費者物価指数(生鮮食品、エネルギーを除く。)は前年同月比0.3%で日銀が目標とする2%には程遠い。景気動向は悪くない。6月の失業率は2.4%で、職探しのための失業などがあることを勘案すれば、ほぼ完全雇用といってもよい状況だ。最近の賃金は上昇傾向を示している。厚生労働省の毎月勤労統計によると、6月は前年比3.3%となった。ただ、この統計は1月分からサンプルの半分を新しくしており、今後の動向を注視する必要がある。
 需要と供給のバランスをみても、引き締まりが感じられる。6月の日銀短観によると、雇用人員判断DI(「過剰」-「不足」)は32ポイントの不足超のうえ、生産・営業設備判断DIも5ポイントの不足超だ。需要に生産

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