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堀田和宏
（ほった・かずひろ　近畿大学名誉教授） 　第3部　理事会と経営者（その11）

９　両者の関係はどうあるべきか

　前回では、理事会と経営者の関係について、経営者が主導する理事会、あるいは情況によっては、理事会は単なる「ラバースタンプ」になるおそれがあると示唆した。しかし、問題はそのままでよいのであろうかということであり、当然、法的あるいは規範的にそうあってはならないことは論をまたない。 　　結論を先に言えば、理事会の政策決定の機能は期待しなくとも、少なくとも、理事会が経営者を監視するモニタリング機能は確保していなければならないであろう。つまりは経営者に対する理事会のガバナンス機能の確保である。 　　そのためには、理事会構成の改善、特に外部理事の増員、あるいは理事会内