定額減税に関する経理のおさらい

永島公孝
(ながしま・きみたか 税理士)

Ⅰ はじめに

 定額減税とは、令和 6 年度税制改正で導入された、居住者に対する税負担を軽減するための減税制度です。
 給与の支払者が行う定額減税の方法には、月ごとに実施する「月次減税」と、年末調整で適用される「年調減税」の 2 つの方法があります。
 ただし、給与支払者が源泉徴収事務で把握している配偶者及び扶養親族の範囲と、定額減税の対象となる配偶者や扶養親族の範囲が異なることから、事務手続において調整が求められます。
 これに加え、個人住民税における特別徴収の中で適用される定額減税や、減税しきれないと見込まれる人に対して、定額減税しきれない差額分を調整のうえ給付金として支給する「定額減税補足給付金(調整給付金)」についても、流れ

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