法人経営に必要な予算管理の役割と考え方

北岡慎吾
(きたおか・しんご 公認会計士・税理士)
  • CATEGORY
    • 法人運営・会計・予算管理
  •  対 象 
    • 公益法人・一般法人
目  次
  • はじめに
  • 公益・一般法人に求められる予算
  •  予算の役割と必要性
  •  資金収支予算――旧会計基準における収支予算の考え方
  •  損益ベース予算――新公益法人制度における収支予算の考え方
  •  新公益法人制度において収支予算をどうとらえればよいのか
  • おわりに

はじめに

「予算を作って意味があるのだろうか」
「全く予算通りにならないのに」
一般企業の経営者と関わっていると、このような言葉を聞く機会が多い。実際そうなのだろうか。
例えば、自分が旅行に行く時には、旅行の予算を決めて、行き先やプランを決めるはずである。
ただ行きたいところに行き、思ったままにお金を使い、帰りたい時に帰る、というような旅行を楽しめる人は数えるほどかと思われる。
手元にある、限られたお金の範囲内で旅行をしようとするというこの発想は、企業経営においても同じである。予算が決まっていない状態では、何にどこまでお金をかけられるのかが分からないはずである。
 
企業の存在目的は「利益を出すこと」にある。利益を出すために企業は中・長期の目標を設定し、その目標を達成するために決算にあわせて1年単位で予算を立てる。利益が出ない場合は、その原因を分析して改善する必要がある。それに必要なのが予算管理といえるのである。
予算管理とは、企業における予算と実績を比較することにより予算からの逸脱を防ぎ、またタイムリーに適切な措置をとるための管理業務である。企業は予算に従って事業に必要な資金を調達・確保し、事業計画を立てることから、予算管理やコントロールは企業経営にとって非常に大切な要素である。
 
公益あるいは一般法人(以下、「公益法人等」という。)においては、新公益法人制度の導入により、この「予算」の位置付けが従前の特例民法法人のそれとは変わってきている。
中には、「予算は形だけあればよい」との声が聞こえることも多いが、本当にそうなのだろうか。
本稿では、改めて公益法人等における「予算」の持つ意味を確認するとともに、法人としてどう向き合うべきかを確認し

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