【解説】日常的な取引に係る消費税の課税上の諸問題
2018年06月18日
上松公雄
(うえまつ・きみお 税理士・全国公益法人協会客員研究員)
(うえまつ・きみお 税理士・全国公益法人協会客員研究員)
- CATEGORY
- 税務・消費税・日常取引
- 対 象
- 公益法人・一般法人
目 次
- まえがき
- Ⅰ 消費税に関する基本的事項
- 1 消費税の納付税額の計算方法
- 2 簡易課税制度
- 3 消費税の納税義務と小規模事業者に対する特例
- Ⅱ 公益・一般法人における日常的な取引における留意事項
- 1 事業収入に対する課税売上げの該当・非該当の判断
- 2 事業収入以外の課税売上げ
- 3 事業経費に対する課税仕入れの該当・非該当の判断
- 4 仕入税額控除の対象となる課税仕入れ
- まとめ
まえがき
本誌№940(2017年5月1日号)において、平成27事務年度における法人税等の調査事績に係る資料について採り上げたところであるが、この資料によると、法人税に対する納税義務のある社団・財団法人の合計数が13,035(12,452)法人、消費税に対する納税義務のある社団・財団法人の合計数は11,179(10,976)法人に上っており(括弧は平成26事務年度の法人数)、公益・一般法人においても消費税は法人税と同様に主要な税務として認識すべき状況にある。さらに、公益・一般法人に対する法人税の課税については、原則非課税・収益事業課税として、課税と非課税の対象が明確にされているのに対して、消費税に関しては、法人類型による課税・非課税の仕組
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