第7回 非営利組織の特性(その3)

堀田和宏
(近畿大学名誉教授)

 第2章 非営利組織の制約利益分配禁止の拘束
 非営利組織は営利を求めない存在として多種多様な保護の下に社会的・法的に認知されている制度である以上、その組織と行動が社会的・経済的に有益な役割を果たすものでなければならない。それを担保する基本的な規制が「利益分配禁止の拘束」である。
 そこで、この利益の分配を禁じる拘束は果たして十分に有効であるのかどうか、この拘束が有効に働かないとすればその限界と問題点はどこにあるのか。あるとすれば、さらにこの拘束を確実に機能させるよう保証する厳しい制度と方法とが改めて問われるべきである。
 なぜなら、それは非営利組織が社会的・法的な制度として存続する基本的な前提条件であり、それがうまく機能しないならば、非営利組織そのものの存在価値が問われか
                           

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