【宵越しのゼイはもたねえ。】シーン9 バックトゥザ物品税

上松公雄
(税理士・ニューカルチャー研究室)

ネタ切れ心配ご無用!

 もともとは、違う目的のために確認していた資料が本連載の素材となることがあります。「ネタが尽きるに違いない」と方々からご心配をいただいていますので、こうした好運は大変にありがたいです。
 「イニシエーションラブ」(監督:堤幸彦、2015年)も、上記のパターンにより、今回、採り上げるに至ったものであり、さらに述べますと、原作のある映画の場合、「読んでから観るか?観てから読むか?」の順番があるところ、この作品は、「読んでから観た」ものとなりますが、原作(乾くるみ、文春文庫、2007年)を手に取りましたのも、本来探していた別の小説のたまたま隣にあったので「ついでに」でありました。
 1980年代後半、バブル期直前の静岡と東京を舞台にした恋愛小説で、正直なと
                           

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