第20回 大口寄附者に対するファンドレイジング戦略(その2)

堀田和宏
(ほった・かずひろ 近畿大学名誉教授)

(承前)

Ⅱ 大口寄附者に対するファンドレイジング戦略とその戦術

2  戦術

⑴ 理事を利用する 資源依存理論に従えば、理事の主要な機能と役割は各種の経営諸資源を獲得し、それを維持することである。理事会の規模が大きければ潜在的な寄附者に辿りつく機会も増え、調達資金やボランティアやスタッフを確保するのに有利である。理事数が多いと寄附金が多くなるとする単純な論理である。
 ただし、大きな理事会であれば、フリーライダー問題が起きて、寄附金が多く集まるとは必ずしもいえない。少数の理事なるがゆえに、真剣に資金調達に専念するので、寄附金が多く集まる事実もある。むしろ、すべての理事がコストに見合う資金を獲得してくるわけではないから、理事が多ければ相対的に組織

この記事はシェアコモン200利用法人限定です。

利用法人の方は、下記からログインしてください。
シェアコモン200のサービスについて、詳しく知りたい・登録したい方はお問合せください。

ログイン

無料登録いただくと、公益・一般法人に関する無料登録の方限定記事や
各月の作業内容をつかめる実務カレンダーがお読みいただけます。

  1. 公益法人・一般法人に特化した専門書籍を10%オフで購入できます!
  2. 最新の法改正に関するセミナーなどの情報を受け取れます!
  3. よくある相談と専門家の回答をメールにてお届けします!
無料登録はこちら