第20回 大口寄附者に対するファンドレイジング戦略(その2)
2018年11月22日
堀田和宏
(ほった・かずひろ 近畿大学名誉教授)
(ほった・かずひろ 近畿大学名誉教授)
(承前)
Ⅱ 大口寄附者に対するファンドレイジング戦略とその戦術
2 戦術
⑴ 理事を利用する 資源依存理論に従えば、理事の主要な機能と役割は各種の経営諸資源を獲得し、それを維持することである。理事会の規模が大きければ潜在的な寄附者に辿りつく機会も増え、調達資金やボランティアやスタッフを確保するのに有利である。理事数が多いと寄附金が多くなるとする単純な論理である。ただし、大きな理事会であれば、フリーライダー問題が起きて、寄附金が多く集まるとは必ずしもいえない。少数の理事なるがゆえに、真剣に資金調達に専念するので、寄附金が多く集まる事実もある。むしろ、すべての理事がコストに見合う資金を獲得してくるわけではないから、理事が多ければ相対的に組織
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