其之四十一 基礎=簡単ではない!!

古市雄一朗
(大原大学院大学准教授)

本当に理解しているのか?!

 会計専門職大学院で講義を担当していると多様な学生を相手に講義をすることになる。大学を卒業したばかりのフレッシュな学生もいれば、社会で多くの経験を積んで新たな学びの場を求めて大学院に来る学生もいる。その中で講義を行う上で、学生には「基礎的な内容ほど意外と難しい」という事を知ってもらう事を意識している。何が言いたいかというと、世の中で当たり前に使われている言葉や用語であったとしてもその意味や中身について人に説明できるほど理解をしている人は意外と少ないという事だ。

簡単な用語ほど理解のハードルが高い!!

 例えば、企業が作成する会計情報の中で、最も重要な情報を何か1 つ挙げろと言われたら、多くの人は「当期純利益」と答えるであろう。これは、
                           

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