第19回 ▼ 非営利組織の特性(その15)

堀田和宏
(近畿大学名誉教授)

(承前)
 第5章 非営利組織行動に関する多様な視点 

2 組織の異種同型化

⑸ 新制度理論による異種同型化論
 非営利組織はいまや資源を求めて競争する環境にあり、したがって、その効率性と有効性を向上させその存在の正当性を証明するよう強いられ、それに応える必要のある環境にある。そこで、このような環境の圧力に反応して、非営利組織は政府の求める構造や手続きに従うとか、助成財団や上部団体の求めるアウトプットやアウトカムを達成しようとする。あるいは組織自らの存続のために、効率性と有効性を向上させるべく営利企業の実践方法をますます模倣するようになる。このような視点から、前回で述べたように非営利組織と他のセクターの組織を分けてきた境界はますます曖昧になってきたと考えら
                           

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