働きやすい職場づくりに向けた離職防止の対策

宮井英行
(中小企業診断士)


 様々な職場改善の取組みを行い、働きやすい職場づくりに努めているものの、退職してしまう職員が一向に少なくなりません。何か良い対策があれば教えていただけますか? 職員の離職率を下げるためには、様々な取組みを、各部門が協力して複合的に行うことが必要です。離職防止に向けて人事部門や職場が取り組むべきことを、それぞれの場面ごとに解説します。

1  離職理由の実態と経営への影響

⑴ 男女ともに「職場の人間関係が好ましくなかった」が離職理由の上位に 厚生労働省の「令和 3 年上半期雇用動向調査結果の概況」によると、転職入職者が前職を辞めた理由は、自己都合による退職の場合、男性は「給料等収入が少なかった」が7.4%で最も多く、「職場の人間関係が好ましくなかった」が7.
                           

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