其之九 減損会計

古市雄一朗
(ふるいち・ゆういちろう 大原大学院大学教授)

固定資産における強制評価減

 現行の公益法人会計に企業会計的手法が多く用いられているのは周知のとおりであるが、企業会計と公益法人会計においてその内容に違いがある会計処理も存在する。今回取り上げる減損会計もその一例である。
 企業会計における減損は、固定資産の収益性の低下に関連付けられてその意義が強調される。一方、公益法人会計の場合には、日本公認会計士協会の「公益法人会計基準に関する実務指針」(以下実務指針)において示されているように、固定資産の時価が著しく(おおむね50%を超えて)下落し、その回復の見込みが認められない場合に行われる強制評価減という性質を有している(実務指針Q42及びQ43)。
 また、実務指針Q43において示されているように、その対象になる資

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