其之十二 翌期の会費・地代の処理

公益法人会計仕訳一本勝負
古市雄一朗
(大原大学院大学教授)

会計上の認識のタイミング

 本連載の記念すべき第 1 回においても受け取った会費の処理がテーマであった。その際には、社団法人における正会員の会費と賛助会員の会費や財団法人の会費の相違について解説を行った。すなわち、社団法人の正会員の会費が会費収入として一般正味財産増減のプラス要素となるのに対し、賛助会員の会費や財団法人の会費は寄付として扱われる点を中心に説明した。
 今回注目するのは、翌期の会費を当期に受け取った場合の会計処理である。上記の設例のとおり、ポイントとなるのは、現金を受け取るタイミングと正味財産増減計算書において一般正味財産のプラスを認識するタイミングが異なっているという点にある。企業会計的にいえば、現金を受け取るタイミングと収益を認識するタイミングが異
                           

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