第4回 歩くことの格差

健康寿命 日常で差をつける健康術
 和田高士
(わだ・たかし 東京慈恵会医科大学大学客員教授・日本医療・健康情報研究所所長)

成人の歩数には大きな地域差がある

 成人の1日の平均歩数は厚生労働省の調査では、男性6,793歩、女性5,832歩と、男性が1,000歩ほど多い。これは基本的には収入を得るための仕事をしている率が男性の方が高いためと考えられている。都道府県別調査結果では、男女が共によく歩いている地域としては、東京圏、関西圏、及び静岡、岐阜の諸県が目立っている。これは公共交通機関による通勤も多いためと考えられる。男女ともにあまり歩かない地域としては、鳥取、和歌山、岩手、宮崎、沖縄、徳島、秋田など地方圏的な性格の強い諸県が目立っている。通勤や買物などでの車移動への依存度が高いためと思われる。なお男性が最も歩いて
                           

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