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 和田高士
（わだ・たかし　東京慈恵会医科大学大学客員教授・日本医療・健康情報研究所所長）

■日本人の死因トップ5

　2023年の日本人の主な死因の第1位は悪性新生物〈腫瘍〉（24.3％）、いわゆる「がん」です【図表1】。データによれば1981年以降、ずっと第1位です。次に多いのは、心疾患（高血圧性を除く）です（17.3%）。1985年に脳血管疾患にかわり第2位となって以降、今に至っています。老衰は、1947年をピークに低下傾向が続きましたが、2001年以降上昇し、2018年に第3位となりました（12.1%）。脳血管疾患は、1970年をピークに低下傾向が続き4位です（6.6%）。第5位は肺炎でした（4.8%）。高齢者では誤嚥性肺炎や免疫機能低下による肺炎などがあります。これらは、死