第3回 エスカレーターの「正しい乗り方」を通して見る日本社会の不思議
2022年03月07日
藤島寒月
(ふじしま・かんげつ フランス現代社会学者)
(ふじしま・かんげつ フランス現代社会学者)
エスカレーターに乗るとき、関東では「右空け・左立ち」、関西では「左空け・右立ち」とは、よく聞く都市伝説の1つだ。今回は、この都市伝説を通して見えてくる日本社会の不思議について考えてみたい。
「左空け」優占は関西のみ
事実の確認から始めたい。Jタウンネットが、エスカレーターに乗るときの「片側空け」の分布を調査している。2014年の調査でやや古いが、筆者の知る限り最も網羅的で詳細だ。その概要をまとめたのが下の表である。表:「片側空け」の分布出典:Jタウンネット
関東では「右空け」が7割を占め、優占ルール(dominant)となっている。全国でも「右空け」が6割弱で、関東とほぼ同様の傾向を示している*。このことから、ごく大ざっぱにではあ
この記事はシェアコモン200利用法人限定です。
無料登録いただくと、公益・一般法人に関する無料登録の方限定記事や
各月の作業内容をつかめる実務カレンダーがお読みいただけます。
- 公益法人・一般法人に特化した専門書籍を10%オフで購入できます!
- 最新の法改正に関するセミナーなどの情報を受け取れます!
- よくある相談と専門家の回答をメールにてお届けします!