【声に出して読みたいガイドライン】第18回:公募助成と非公募助成
2019年08月14日
出口正之
(でぐち・まさゆき 国立民族学博物館名誉教授・元内閣府公益認定等委員会委員)
(でぐち・まさゆき 国立民族学博物館名誉教授・元内閣府公益認定等委員会委員)
1. 民間が助成を行う意義
「助成財団」というのは、「財団」という形態から一般にも世界的にもイメージされやすい活動内容です。「助成」という形で資金を外部に拠出します。国の省庁というのは、一般に予算を獲得し、その獲得した予算は、自らが執行する場合もありますが、地方自治体、独立行政法人や外部の法人等の執行機関に補助金等の形で配分されることが一般的です。したがって、与えられた予算を外部に拠出するという形態は、政府の機能によく似ています。そのことから、助成というものをなぜ民間で行うのか、民間で行う比較優位は何かを常に考えておかなければ社会全体としては大変な「非効率」を生み出すことになります。例えば、研究費の助成を考えてみれば、現在、文部科学省と独立行政法人日本学術振興
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