最新モデル経理規程から学ぶ実務
―条文解説と日々の業務のつなげ方―(後編)

上仲孝明
(うえなか・たかあき 税理士)
 

Ⅰ はじめに

 公益法人は、事業資金を透明かつ適切に管理することが求められています。そのため、意思決定や業務執行、会計処理などのルールを明確にした内部規程を整備しています。
 内閣府ホームページでは、参考用としていくつかのモデル規程が掲載されており、その中に小規模法人向けのモデル経理規程(以下、「モデル規程」という)も含まれています。
 ここでは前号に引き続き、モデル経理規程を基に経理業務のポイントを解説します。
 経理規程は、法人の経理の基本方針であり、会計処理の方法や会計帳簿の種類のほか、収支予算書や財務諸表の作成、牽制機能の確立等に関して必要な事項を定める規程です。公益法人の経理担当者が経理規程を活用しながら経理事務を行う手助けになるよう、後編では固定資産に関する業務や年次業務について解説します。 

Ⅱ 年次業務

 経理業務は、日次業務・月次業務・年次業務の3つに分類できます。
 前編で解説したとおり、日次業務は現預金の出納や会計帳簿への記帳など、毎日行う業務です。月次業務は、請求書の受領や振込、月次試算表の作成など、月ごとに行う業務です。年次業務は、予算書や財務諸表の作成など、年ごとに行う業務です。
 後編で解説する年次業務について、モデル経理規程では第3章において「収支予算」、第4章で「財務」、第7章を「決算」として規定しています。また、第6章の「固定資産」には、現物照合など年ごとに行う業務もありますが、固定資産の取得や移動など日々行う業務も含まれています。 

Ⅲ 収支予算

 各法人は、事業年度開始前に次年度の予算を作成します。モデル経理規程16条では、「収支予算は、各会計年度の

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