新・公益法人会計基準及び公認会計士監査について課題と期待
2026年07月31日
中務裕之
(なかつかさ ひろゆき 中務公認会計士・税理士事務所 所長)
(なかつかさ ひろゆき 中務公認会計士・税理士事務所 所長)
これは何だ?
30数年前、公益法人会計基準昭和60年基準による計算書類を初めて見たとき、「これは何だ?」と驚いた。平成16年基準は理解しやすくなったものの、「指定正味財産」概念の導入により、受取寄付金が指定の部に計上された後、指定の解除によって一般の部に計上される場合があることになった。1回の寄付なのに2回寄付を受けたとの誤解を招かないように「指定正味財産からの振替額」といった表記を実務指針に追加してもらった。今回の令和6年基準はどうか。小規模法人への配慮など一部に大きく賛同する点もあるが、課題も多いと思う。
新会計基準の難点―注記などの複雑さ
本表を簡素にし、詳しい情報は注記で開示、これにより他の非営利組織の会計基準が足並みを揃えたら、本表同士の比較が容易になる、商業簿記になじんだ一般の方の理解促進に資すると思われた。しかし本表からの情報が少なくなり、注記の情報が多量・複雑になったことにより、作成の手間と理解の容易性の点で以前より後退したと思われる(注1)。新会計基準の疑問―財務基準の
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