【解説】公益法人白書の展開と目指す未来

吉田忠彦
(よしだ・ただひこ 近畿大学教授)
昨年9月に内閣府より公表された「公益法人の概況及び公益認定等委員会の活動報告」の中身を概観しつつ、公益法人の“今後”について考えてみる――。

はじめに

 平成27年度版の公益法人白書(公益法人の概況及び公益認定等委員会の活動報告)が、平成28年9 月27日に内閣府より発表された。調査時点は平成27年の12月1 日現在である。
 特例民法法人の移行がほぼ完了し、新公益法人もじわじわと増加している一方で、公益認定の取消しが出始めた。平成26年度に初めての取消しが出たが、今回の27年度白書の期間でも2 件の取消しが出た(公益財団法人日本ライフ協会、公益社団法人日本ポニーベースボール協会である。)。
 まだ非営利法人制度全体としての改編は続
                           

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