【解説】FASBによる非営利組織会計新提案の概要―「使途の指定」と「条件」をめぐって―

金子良太
(かねこ・りょうた 國學院大學教授)

はじめに

 我が国の非営利組織にとっても、米国の会計基準からは目が離せない。我が国の非営利組織の会計基準や枠組みは、米国の事例が参考にされていることが多い。
 もっとも、米国の会計基準は米国の組織や会計実務を前提としているので、その内容を理解するにあたっては「前提」を理解することが不可欠である。
 そこで本稿では、2017年8月3日にFASBより公表された米国の非営利組織会計に関する新提案について、公表されるに至った理由と新提案により予想される変化について、我が国の視点から読み解いていく。

Ⅰ 新提案の概要と目的

 米国の営利企業や非営利組織の会計基準の設定主体であるFASBは、非営利組織の会計基準

この記事はシェアコモン200利用法人限定です。

利用法人の方は、下記からログインしてください。
シェアコモン200のサービスについて、詳しく知りたい・登録したい方はお問合せください。

ログイン

無料登録いただくと、公益・一般法人に関する無料登録の方限定記事や
各月の作業内容をつかめる実務カレンダーがお読みいただけます。

  1. 公益法人・一般法人に特化した専門書籍を10%オフで購入できます!
  2. 最新の法改正に関するセミナーなどの情報を受け取れます!
  3. よくある相談と専門家の回答をメールにてお届けします!
無料登録はこちら