予算統制が必要な法人と適正な運用方法
予算統制の要否
2020年10月28日
中務裕之
(なかつかさ・ひろゆき 公認会計士・税理士)
(なかつかさ・ひろゆき 公認会計士・税理士)
資金収支予算書を作成している法人もあれば作成をやめた法人もある。それぞれどのような理由によるものと考えられるだろうか。ここでは法人の実情を整理しつつ、資金収支予算書が自法人にとって、必要か必要でないかチェックリストを用い、解説する。
はじめに
本稿では、まず予算統制の手法である「資金収支予算書」についての様々な意見を概観する。何ごともメリット、デメリットがあるので法人の実情と照らし合わせられたい。次に損益ベースの予算書(以下、「損益予算書」という。)をもって予算統制を行おうとする法人を見かけるが、損益ベースで行うことは理論的には不適切である理由を説明する。正味財産増減計算書を作成することに加えて、資金収支予算・計算を行うことは2度手間の印象を受け
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