【景気短評】英国のEU離脱決定の日本経済への影響
2019年10月11日
門多 治
(かどた・おさむ 日本経済研究センター特任研究員)
(かどた・おさむ 日本経済研究センター特任研究員)
英国は6月23日、国民投票でEU離脱を選択した。メイ新首相はそれを受けて離脱手続を進めるものとみられている。日本の輸出先としては英国のシェアは2%に満たないが(15年1.7%)、その日本経済への影響はどのようなものがあるだろうか。今回は短期、長期についていくつかの試算を概観してみた。
まず、マクロ経済面での短期影響を英国・世界経済への影響、日本への影響を順にみてみる。まず、英国自身への影響は、最低2~3年は制度の帰趨がどのようになるか不確実性が高く、英国での投資活動は、英国外からの対内投資を含めて、減少が見込まれる。その結果、7月20日公表のEU欧州委員会の最新の予測では、英国の17年の実質GDPは5月時点の1.9%増から0.3%減~1.1%増に低下すると予想されている。影響が軽微
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