試査、重要性、リスク・アプローチとテクノロジーの発展(処理速度の高まり)
2021年10月26日
東葭 新
(とうよし・あらた 公認会計士・税理士)
(とうよし・あらた 公認会計士・税理士)
1 はじめに
今回は本連載の中心となる「監査」という用語そのものの世の中での使われ方について少し触れておきたいと思います。(会計)監査とは、広義には経理処理者及び財務書類作成者以外の第三者がその処理及び作成が正しく行われていることを確かめることです。この「確かめる」という行為を、アプローチ(方法論)とワーク(実施作業)に区別することにより、同じように見えていた2つの異なる監査実務の存在をより深く理解していただけるものと考えます。
そして、本稿の題材にある「試査」、「重要性」、「リスク・アプローチ」といったキーワード(主要概念)はまさに法制度としての「監査」実務の背骨といえます。公益法人・一般法人の個別の経理処理実務に直接的に関わるテーマではありませんが、
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