ワクチン接種に対応した就業規則改定のポイント
2021年11月12日
島﨑髙偉
(しまざき・たかひで 社会保険労務士・中小企業診断士)
(しまざき・たかひで 社会保険労務士・中小企業診断士)
- CATEGORY
- 労務解説・ワクチン接種
- 対 象
- 公益法人・一般法人
目 次
- はじめに
- Ⅰ ワクチン接種奨励の背景と経緯
- Ⅱ ワクチン接種への法人の対応の留意点
- Ⅲ 就業規則見直しの着眼点
- 1 現在の就業規則の活用
- 2 就業規則見直し(ワクチン休暇規程策定)の検討事項
- Ⅳ 規程の整備
- おわりに―「コロハラ」のない明るい職場づくりを!―
はじめに
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が繰り返されていますが、本稿執筆時点では収まる気配がみえません。新型コロナウイルス感染症への対応として「発症・重症化リスクの低減にはワクチンの接種の着実な推進」がその対策の柱として位置付けられています。基本的にワクチン接種は職員の任意(努力義務)ですが、使用者(法人)には職員のワクチン接種に関して特に配慮をする義務はありません。ただし、法人には職員が安全な環境下で健康を害することなく労働できるよう配慮しなければならない「安全配慮義務」があります。このように相反する立場がありますが、多くの職員が新型コロナに感染し休業せざるを得なくなると円滑な業務の遂行に支障をきたします。つ
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