【宵越しのゼイはもたねえ。】シーン66 苦悩や後悔は宵越しせずに

上松公雄
(税理士・ニューカルチャー研究室)

税務職員のリアルを描いた作品

 本連載を始めたときに、連載のラスト=泣きの涙で誌面を離れるときに取り上げる作品は『マルサの女』(監督:伊丹十三、1987年)にすると決めておりました。ということで、今回、採り上げますのは『マルサの女』シリーズ(以下、『マルサ』とする。)です。
 税金が関係する作品として有名・著名でありますので、レアやニッチを狙う本連載からしますと扱い難いといった事情もありましたが、さりとて、課税当局、税務署の内側が活写されたこの作品なかりせば、小林稔侍さんが窓際を装って極秘任務に当たることも、井上真央さんがぐー子になることも、米倉涼子さんが「日本の道路、歩くな!」と叫ぶこともなかったものと思われ、採り上げないこともまた不自然であるので、「『マルサ』は
                           

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