【違いが分かる大人のための社会学講座】
第10回(完) 寺田寅彦で読み解く『ゴルゴ13』の最終回

藤島寒月
(フランス現代社会学者)

 劇画家のさいとう・たかを氏が亡くなった。2021年 9 月24日、享年84。多作で知られているが、氏の代表作と言えば、『ゴルゴ13』で決まりであろう。2021年 7 月に、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定されている。
 大学生の頃、筆者は、場末のラーメン店で深夜食を食しながら、店内備付けの『ゴルゴ13』シリーズで、米ソ冷戦やパレスチナ情勢の「知られざる真実」を、勉強させていただいた。背景事情の説明は、新聞の社説などよりも、遥かにリアルで説得力があった。そんな体験を持つ者にとって、さいとう氏の訃報には、込み上げてくるものがある。及ばずながらのオマージュとして、『ゴルゴ13』に捧げる一文を紡ぐことをお許しいただきたい。かくして、今回のテーマは、「寺田寅彦で
                           

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