財務諸表と財務基準・定期報告の関係
―公益法人編―
2023年03月27日
西村拓哉
(にしむら・たくや 公認会計士・税理士)
(にしむら・たくや 公認会計士・税理士)
Ⅰ はじめに
公益法人の定期提出書類のうち別表A、B、C、F、H、そして移行法人の公益目的支出計画実施報告書の実績額は財務諸表の数値がもとになっている。前者の別表のうち、別表A、B、Cは財務三基準のうちそれぞれ収支相償、公益目的事業比率、遊休財産規制の判定のために作成するものである。別表Fは、各事業に関連する費用額の配賦計算方法を示すものである。これは、別表A、B、Cの作成が適正に行われることを担保するものである。別表Hは、公益認定の取消等の場合に法人が贈与すべき財産額である公益目的取得財産残額を算定するものだ。本稿では、定期報告の別表と財務諸表の数値の関係を直感的に解き明かせるように数値を単純化し、公益法人が文化ホールを運営する例を取り上げる(注この記事はシェアコモン200利用法人限定です。
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