【解説】基金とは何か?
―複数の意味と活用法―
2023年06月14日
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梅本寛人
(うめもと・ひろと 弁護士)
(うめもと・ひろと 弁護士)
Ⅰ はじめに
公益法人・一般法人の実務に関係されている方ならば、「基金」という言葉を一度は耳にされたことがあると思います。「基金」とは「特定の目的のために準備された元手となる資金」といった意味を有しますが、法人法においては、一般社団法人における基金についての規定があります(法人法131条以下)。他方、一定の事業のために使用する財産を「○○基金」と称して区分管理して活用したり、法人名が「公益(一般)財団法人○○基金」となっている例もあります。このように、一口に「基金」といっても、時々の文脈で多義的に用いられるため、「基金」の意味を正確に理解することは、少し困難な面があります。そこで本稿では、その概念や種類を整理した上で、法人法における基金制度この記事は有料会員限定です。