非営利組織における「第三者委員会」
―内包する構造的な問題への改善策―

堀田和宏
(ほった・かずひろ 近畿大学名誉教授)
 

Ⅰ はじめに

 今や流行とも言える「第三者委員会」の制度は厳密な法定ではなく「日本の慣行」なので、その設置は当該組織の任意である。何をどうするのかは第三者委員会との委任契約(法的には準委任契約)であり、「弁護士連合会などのガイドライン」はあるものの、契約内容は実質的に任意である。
 更に「報告後の処置」についても法定されたアカウンタビリティ要件が存在しないため、これも当該組織の任意である。したがって、何か(例えば法規や社会的通念)に基づいて第三者委員会の制度設計や運用実態の客観的な妥当性を「判断し評価する」ことはできないと言える。
 そこで本稿では、特に非営利組織の第三者委員会なるものの制度設計、またそれ自体が内包する「想定されるいくつかの構造的な問題」を中心に考えていくこととする。 

Ⅱ 第三者委員会とは何か

 第三者委員会を仮に英語で表せば「independent investigation committee」で分かりよい。つまり「民間の独立調査・審査委員会」である。
 ただ、第三者が構成する委員会なので、定石通り「第三者」とは何を意味するのかを辞典に問えば、それは「当事者以外の者、関係者以外の人」である。更に、その第三者が構成する「委員会」とは、これも辞典に問えば「自然人をもって構成される合議制の機関」を指す。議決に先立ち、あらかじめ調査又は審議させるため当該組織の中から委員を選任して設ける。
 そして、第三者委員会を広辞苑に問えば、「何らかの問題が起きたときに、当事者以外の外部の有識者によって危機管理体制の再構築を迅速、確実に行うなどの目的で問題を検証する委員会」を指す。この用語はすでに固有名詞になっており、外部の有識者が構成

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