退職証明書の交付

書式の活用
小島信一
(こじま・しんいち 特定社会保険労務士) 職員が退職した後、法人担当者に「資格喪失証明書を発行してください」という依頼がしばしばあるだろう。これは、健康保険から国民健康保険に切り替えるときに必要な書式である。ところで、似たような書式に「退職証明書」というものがある。これは、労基法で定められた書式だ。今回は、このあまり聞いたことのない「退職証明書」について解説する。

1 退職証明書とは

 退職証明書とは、職員が退職した(または退職する)事実や在籍状況を証明するために法人が発行する書類である。法定書式はないが、労働基準法22条により、職員本人から請求があった場合には、法人には交付義務が生じる。
 退職者が退職証明書を必要とする場面としては、以下のようなケースが考えられる。
 まず、転職先企業から提出を求められる場合だ。これは履歴書の内容に虚偽がないか、あるいは前職を確実に辞めており二重雇用の懸念がないかを確認するために用いられる。また、国民健康保険や国民年金への切り替えに際して、資格喪失証明書の代わりとして役所の窓口で受理されることもある。さらに、

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