「使途指定」寄附等の会計実務
―寄附の指定解除、その運用と留意点―

和田一夫
(わだ・かずお 公認会計士・税理士)
  Summary 令和6年公益法人会計基準では、平成20年基準における「正味財産増減計算書」の様式が変更され「活動計算書」となった。これに伴い、使途指定のある「収益の計上」及び「使途指定の解除」の会計処理について大きな相違が生じた。例えば令和6年基準では「活動計算書」の注記として財源区分別内訳の「一般純資産」「指定純資産」の区分を並列的に表示し、同時に、平成20年基準の振替収益の計上を排除している。寄附の指定解除で生じる費用の計上についての会計処理も変わるため、注意が必要である。  

Ⅰ なぜ「使途指定」寄附等の会計が課題となるのか

 平成20年公益法人会計基準(以降、平成20年基準)において、指定正味財産の使途指定とは「寄附者等の意思により提供資産の使途、処分又は保有形態について制約が課せられている」「補助金等の目的たる支出が行われる」といった内容である。令和6年公益法人会計基準(以降、令和6年基準)では、指定正味財産は「指定純資産」へと名称が変わるが、「資源提供者との合意により、使途の制約を受ける」「制約とは、提供を受けた資源の使途、処分、保有形態又は使用時期について制約が課されている状態」という内容であり、実質的な変更はない。
 しかしながら、一般社団・財団法人法の損益計算書について、平成20年基準では「正味財産増減計算書」を指すが、令和6年基準では「活動計算書」になり、様式が大幅変更となった。このため、使途指定のある「収益の計上」及び「使途指定の解除」の会計処理についても平成20年基準と令和6年基準では大きく異なることとなる。 

Ⅱ 平成20年基準による会計処理と決算書

1.正味財産増減計算書の構造

 平成2

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