第4回 どんな使い方の可能性があるのか?(続)
2026年06月30日
岡本仁宏
(おかもと・まさひろ 関西学院大学名誉教授) これまで、第1回に信託とは何か、公益信託とは何か、第2回に改正法によってどう変わったのか、を見てきた。それを踏まえ、第3回から公益法人にとっての利用可能性を検討し、まず公益法人が「⑴委託者となる」場合を探ってみた。
今回は、この続きとして公益法人が「⑵受託者となる」場合を考えよう。
第1に、公益法人が受託することは、非営利組織の権利能力の点からして妥当である。
民法34条は「法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。」と定める。したがって、
(おかもと・まさひろ 関西学院大学名誉教授) これまで、第1回に信託とは何か、公益信託とは何か、第2回に改正法によってどう変わったのか、を見てきた。それを踏まえ、第3回から公益法人にとっての利用可能性を検討し、まず公益法人が「⑴委託者となる」場合を探ってみた。
今回は、この続きとして公益法人が「⑵受託者となる」場合を考えよう。
公益法人による公益信託の使い方
⑵ 受託者となる:公益法人が受託者となる可能性と条件 執筆時点では、いまだ公益法人の受託者である新公益信託の事例はない。しかし、第2回で、「取り組む掛け金は高くないがメリットを得るためには、公益信託法制の特性を理解しその長所を引き出す知恵と工夫が必要」と書いた。今回はこの点を、丁寧に見ていこう。それは以下のような事情があるからである。第1に、公益法人が受託することは、非営利組織の権利能力の点からして妥当である。
民法34条は「法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。」と定める。したがって、
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