金利と債券価格の関係

上仲孝明
(うえなか・たかあき 税理士)
  満期日を迎える前の債券は市場価格で売買されています。債券の価格は金利と関係しており、金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券価格は上がるという特徴があります。なぜ、金利と債券価格は逆の動きをするのかということを中心に金利と債券価格の関係について解説します。 

1 最終利回り

 すでに発行された債券(既発債)を購入し、償還期限まで保有した場合の利回りを最終利回りといいます。計算式(単利)は下記のとおりです【図表 1 】。   例えば、表面利率が 3 %で償還まで10年の債券があったとします。表面利率が 3 %であるため、毎年100円につき 3 円の利子が支払われることを意味します。この債券の購入価格が額面金額と同じ100円であれば、 1 年あたりの利回りも利率と同
                           

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