『赤字経営から脱却!松竹大谷図書館が行ったクラウドファンディングという手法(前編)』
クラウドファンディングとは
「クラウド(=群衆)」「ファンディング(=資金調達)」
という2つの言葉を組み合わせた造語であり、
インターネット経由で、不特定多数の人から他の人々や組織に財源の提供や協力を募るものを指します。
この現代的な資金調達に踏み込んだのが、東京・東銀座にある公益財団法人松竹大谷図書館です。
今回はこちらの図書館で事務局を担当されている司書の武藤祥子さんにお話を伺いました。
松竹大谷図書館とはどんなところ?
通常販売されていない台本やポスター、写真など、
入手困難な演劇や映画などの資料を所蔵している専門図書館です。
(閲覧室の風景)
クラウドファンディングを始めたきっかけは?
当館は図書館事業以外に収益事業を持たないので常に財政が厳しく、
毎年赤字決算になりがちな点が、改善すべき課題として指摘されていました。
そこで、少しでも収入を増やして運営を安定させるため、
クラウドファンディングによる寄付募集に挑戦しました。
ご支援いただいた方への返礼品について
それぞれのお礼が当館の資料の紹介を兼ねたものであるように、
という思いから5000円以上のご支援には当館が所蔵する台本の表紙をデザインに使用したオリジナルの文庫本カバーを差し上げています。
また、1万円以上のご支援には、歌舞伎・映画約200作品のリストの中からお好きな作品を選んでいただき、その台本保護用の手作りカバーにお名前を載せる権利を用意しています。
そして、5万円以上のご支援には、職員以外入る事ができない図書館の書庫をご案内する見学会へのご招待というお礼を用意しています。
普段公開していない書庫をご覧いただけるので、支援者の方に大変喜ばれます。
(文庫本のカバー)
赤字決済から脱却するために始めたクラウドファンディング。
その結果はいかに…
続きは後編でお伝え致します!乞うご期待!
2018年11月1日追記
後編はこちらからご覧いただけます
→赤字経営から脱却!松竹大谷図書館が行ったクラウドファンディングという手法(後編)
(くらかたあみ/ライター)
「公益財団法人松竹大谷図書館は、松竹株式会社の創立者の一人・故大谷竹次郎(1877~1969)が昭和30年(1955)に文化勲章を受章したのを記念して、昭和31年(1956)に設立した、演劇と映画の専門図書館です。
長年にわたり演劇・映画事業にたずさわってきた松竹株式会社が、収集・所蔵してきた資料を広く一般に公開し、研究者や愛好家の利用に供して、芸術文化の振興と、社会文化の向上発展に寄与することを目的として設立されました。」(公式HPより)
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