非営利組織におけるSNSの効果的な活用法
2023年06月26日
堤 大介
(つつみ・だいすけ ファンドレイジング・コンサルタント/上級ウェブ解析士)
(つつみ・だいすけ ファンドレイジング・コンサルタント/上級ウェブ解析士)
Ⅰ はじめに
日々のインターネット利用においてSNSが不可欠なものとなり、公益目的の活動を行う組織にとっても重要なツールとなってから15年ほど経ちます。しかし、いまだSNSを十分に活用できていなかったり、SNSへの向き合い方に悩んだりしている組織の方は少なくないでしょう。SNSはサービスごとに特徴や文化も異なり、利用環境の移り変わりも速いツールです。また、SNSの活用を考えている非営利組織ではそれぞれ事業内容も異なりますので、すべての組織が同じようにSNSを活用する必要もなければ、SNSを活用しなければならないというわけでもありません。
本稿では、10年以上にわたり、多くの非営利組織のSNS活用の支援を行ってきた立場から、非営利組織においてSNS活用を検討する際の留意点について解説します。
Ⅱ 情報を伝える対象者
SNSの活用に限らず、情報発信やマーケティングを考える上でまず考える必要があるのが「誰に向けて伝えたいのか?」という問いです。マーケティング的な観点でいうなら「自組織の顧客は誰か?」というものです。この「顧客は誰か」という問いは、非営利で活動する組織にとっては実は簡単には答えられない場合があります。営利組織の場合であれば、製品やサービスを届けたい相手が顧客になりますが、非営利組織の場合、この顧客の考え方が異なるためです。マネジメント研究の第一人者で、非営利組織の経営に関しても様々な考えを示した経営学者ピーター・ドラッカーは、非営利組織の場合には顧客が2種類存在すると述べています【図表1】。
【図表1:営利組織とNPOの情報発信の対象】
出典:総務省情報通信政策研究所『令和3年度 情報通信メディアの利用時間
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