【声に出して読みたいガイドライン】第8回:不可欠特定財産の考え方
2020年05月15日
出口正之
(でぐち・まさゆき 国立民族学博物館名誉教授・元内閣府公益認定等委員会委員)
前回は、遊休財産規制について述べましたので、遊休財産と関係の深い「不可欠特定財産」について、今回は解説していきましょう。(でぐち・まさゆき 国立民族学博物館名誉教授・元内閣府公益認定等委員会委員)
1. 公益法人の財産に関する考え方
認定法第5条第16号の「公益目的事業を行うために不可欠な特定の財産」(以下、「不可欠特定財産」という。)の考え方は、2004年に公表された「公益法人制度改革に関する有識者会議」の中から出てきました。有識者会議の財産に関する考え方は、公益法人制度改革の骨格になっていますので、見ていきましょう。公益性を有する財団形態の法人について、現下の低金利に伴う運用難等から保有財産を取り崩さざるを得ない状況なども想定され得るが、経済情勢の変化に適切に対応しつつ、公益的活動を円滑に実施する観点を踏まえれば、その保有する財産の処
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