Vol. 20 財産管理のポイントについて

内閣府公益認定等委員会 事務局だよりPLUS+
※ これまでの内閣府メールマガジンの内容を再構成したものとなります。

 

 公益法人は、認定法別表に掲げる公益目的を実現し、不特定多数の者の利益の増進に寄与するために公益事業を実施する存在であり、その活動により公益の増進及び活力のある社会の実現に寄与することが期待されており、税制上の優遇措置の下、国民や企業からの寄附等の支援を受けています。
 国民や企業からの寄附等から形成される公益法人の財産は、公益目的事業を行うための重要な元手です。そのため、公益法人は財産をしっかり管理し、不特定多数の人の利益のために使っていく必要があります。
 横領等の犯罪や管理不足により財産を失ったり、資産価値が下がったりしてしまうと、公益のための事業が実施できなくなります。このような事態にならないよう、内閣府では、「事例から学ぶ財産管理~ある日、あっ!と驚かないために」を公益法人informationに公表しています。
 今回は、「事例から学ぶ財産管理~ある日、あっ!と驚かないために」の記載内容をもとに、財産管理上のポイントをまとめるとともに、資産運用を行うためのポイントも併せてお知らせいたします。

 

<財産管理の方法のポイント>
 横領等の犯罪は、財産管理を一人の者・場所に集中させてしまうと発生しやすくなります。そのため、「分散」して管理することが重要となります。

・多額の現金を法人内で保管しない。法人内での現金保管は、小口経費等の必要な額にとどめ、銀行取引を活用する。
・通帳、預金証書と銀行届出印(ワンタイムパスワードカード)等の別保管、出納前後の会計伝票の責任者の承認等の手続きを定める。
・ネットバンキングを利用する場合においても、振込伝票を作成する者と承認権限を有する者を同一にしない。
・上記を踏まえた内部規程を設ける。

 

<チェック体制の整備のポイント>

・財産管理の規程や仕組みを作ったままにせず、役員が実際の運用に関与すること。
・役員は財産管理への責任を認識し、財産の管理状況(取引結果等)を直接監査・確認すること。
・経理担当者は、定期的に通帳を記帳し、出入金及び残高を確認するとともに、取引経緯の記録を徹底すること。
・経理担当者は経費により購入したものが実在するかを確認すること。

 

<資産運用のポイント>
 ガイドラインに記載されている資産運用として株式保有等を行う場合のポイントは以下のとおりです。

・資産運用は、法人の経営判断に属するものであり、「公益法人としてふさわしくない事業等」や「他の団体の意思決定に関与することができる財産」に該当しない限り、法人が自らの事業内容・財務状況、当該資産に係るリスクやリターン等を踏まえ、自主的に判断するもの。
・法人の資産運用に関する判断を客観的に裏付けるものとして「資産運用規程」(資産運用の目的、管理体制、資産運用の対象、運用主体等を定めたもの)を作成することが考えられる。

 横領や不正行為、不適切な資産運用により法人の財産が毀損されると、公益法人の目的である公益目的事業が実施できなくなってしまいます。そうならないために、前記のような適切な財産管理の方法、チェック体制の整備を行うことが重要です。
 この記事が、国民のため、法人のため、役職員のため、公益法人が財産管理を適切に行っていただく一助になれば幸いです。

 


文責●内閣府公益認定等委員会事務局

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