外部理事・監事の候補者の探し方と選任の実務

半田 茂
(はんだ・しげる (公社)非営利法人研究学会元理事
(一財)日本自動車研究所元代表理事・専務理事)

 

Ⅰ 外部理事・監事の円滑な滑り出しを目指して

 本特集の前編・中編を通じて、外部理事と外部監事を導入するうえで、制度改正の意義や制度上遵守すべき点を振り返り、事前に備えるべきこと、及び実際の選任にあたって留意すべき点について、経験を踏まえながら述べてきました。
 後編では、これまでの論考を踏まえ、具体的に外部理事・監事に求められる相応しい人物像を再確認します。あわせて、候補者の探し方の実務面での具体的な注意、安心して就任してもらうための方策、そして選任後のスムーズな立ち上げに向けたコミュニケーションへの配慮など、具体的な留意事項について実務的な視点からまとめて解説いたします。

 

1 外部理事・監事に求められる人物像

 外部理事・監事の基本的な要件として、法人の業務に直接的な利害関係を持たないこと、理事や幹部と血縁などの深い関係を持たないこと、監視(モニタリング)という役割を理解していることが挙げられます。加えて、外部役員として活動するうえで生じる潜在的なストレスを理解し、それを克服できることが重要です。更に法人の提供する公益活動やサービスの特徴をある程度把握している人であれば、コンプライアンスや説明責任の向上にも貢献してくれるでしょう。そうした基本的な要件に加えて、筆者としては、もう一歩踏み込んだ役割を外部理事・監事に期待しています。
 それは、社員総会・評議員会・理事会等の場で建設的な意見を発信してくれることです。単なるチェック機能にとどまらず、将来に目を向けて、より良い公益サービスを提供するための「外部アドバイザリー機能」としての役割に相当するものです。外部役員の登用に不慣れな法人にとって、こうした視点を持つことが、単なる制度対応を超えて組織の成長につながる第一歩となるはずです。

 

Ⅱ 外部理事・監事のなり手をどう探すか?

1 既存の理事・監事の人的ネットワークを活かす

 実際にこうした人材を外部に求める上で、組織力のある大規模な法人であれば、評議員会や理事会の下に候補者選定委員会のような組織を置き、委員を任命して人材を探すことが可能です。一方、中小の法人では事務局の負担が大きくなるので、すでに理事や監事に就任している方に相応しい候補者を推薦してもらう方法が現実的です。
 候補者探しは人事に関わる事項なので、人事を取り扱う立場にある方が行うのが通常です。代表理事・専務理事クラスの方、あるいは評議員会会長・理事長といった場合もありますが、実態は法人によって千差万別です。

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