定期提出書類チェックリスト
―“新”財務三規律への実務対応―
2026年05月31日
上仲孝明
(うえなか・たかあき 税理士)
Summary 令和7年4月の制度改革により、公益法人の財務三規律が刷新された。収支相償は「中期的収支均衡」へ移行し、5 年間での収支判定や赤字の4 年間繰越が可能となった。遊休財産の保有制限は「使途不特定財産」へと名称変更され、上限額は過去5年間の事業費平均に基づき算定されるなど、運営の柔軟性が高まっている。本稿は3月決算法人を前提に、新様式の定期提出書類の作成ポイントを網羅的なチェックリスト形式で解説する。旧制度下の剰余金解消手順や情報開示強化への対応も整理されており、法人の透明性向上と円滑な実務を支援する内容だ。 (うえなか・たかあき 税理士)
Ⅰ 新制度で変わる定期定出書類
公益法人制度が令和7年4月に変わり、社会変化に柔軟・迅速に対応してより効果的な公益活動を行えるように、財務規律の柔軟化、行政手続の簡素化・合理化、自律的ガバナンスの充実、透明性の向上などの仕組みが見直されました。認定法の施行日は令和7年4月1日であるため、この日以降に開始した事業年度について作成する定期提出書類は、新制度に基づいて作成することになります。
本稿では、定期提出書類の作成にあたって注意すべきことを整理するとともに、改正後の財務三規律について解説します。なお、公益法人は3月決算( 4月1日から3月31日)が多いため、本稿では3 月決算法人という前提で説明を進めます。
Ⅱ 新財務三規律の概要と実務対応
定期提出書類(事業報告等に係る提出書類)は、大きく次の5つの書類で構成されています。① 提出書(かがみ文書)② 運営組織に関する重要な事項について記載した書類③ 事業活動に関する重要な事項について記載した書類④ 法人の財務に関する数値及びその計算の明細について記載月刊公益オンラインとは
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