こんな職場はダメだ!! 適正な『経理環境構築』のポイント
事例で見る証憑書類の整理と運用のポイント
~納品書・請求書・領収書等~

船山 奨
(ふなやま・しょう 税理士)

 公益法人や一般法人の経理担当者にとって、証憑書類の整備体制を構築することは業務上のミスを防ぎ、ひいては横領等から法人の財産を守ることに繋がる。ここでは、慣例や誤解から実務担当者が陥りやすい事例を示し、その解決方法を紹介する。

はじめに

公益法人や一般法人の証憑類の整備体制を整えることの重要性を考えてみたい。
法人にとって寄附者・会員・関係省庁への報告や内部外部の監査対応、理事らの運営管理には、適切な基準に従った正確な経理書類の作成が必要であるが、タイムリーな報告のためには、書類が正しく管理されていることが前提となってくる。
また、横領などから法人の財産を守るためには、取引毎のチェックや防止するための決済・稟議などの仕組みづくりが欠かせないが、そこでも書類の管理が大切な要素となる。
書類の管理は、ただ整理すれば良いものではない。目的・過程・法令などを意識して行うことが重要である。これを証憑類の整備体制の構築と考える。
そして証憑類の整備体制を構築することは、上記の報告などや横領防止のために必要であり、適正な経理環境からもたらされる情報は、浄財の使途や事業活動を明らかにし、出捐者へ意思に寄り添ったことを伝える機能と併せて、新たな支援者を呼び込むきっかけにもなる。
本稿では、慣例や誤解から陥りやすいミスを、事例を用いて紹介し、留意すべきポイントとあるべき方法を紹介する。

Ⅰ 入金に関する事例

以下、事例を見て解説していく。
1 混合、重複、欠落を防ぐ管理書類の整理の重要性事例会費の入金期日に通帳を確認したところ、請求総額と入金総額が一致していたので、会員別の入金額まではチェックしていないが入金消込完了とした。 ポイント:金額を多く払ってしまった会員と振込が漏れた会員が混

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