【会計バカ一代】其之七 儲けることは悪くない!!

古市雄一朗
(大原大学院大学准教授)

非営利組織会計に無限の可能性を感じた

 筆者は大学院では企業会計に関する科目を主に担当しているが研究テーマとしては、非営利組織の会計に長年取り組んできた。非営利組織の会計は、会計学の分野で言えばかなりのマイナー分野である。なぜ、そのようなマイナー分野を研究対象として選んだかというと、生来の控えめな性格に加えて非営利組織会計に無限の可能性を感じたからだ。
 ちょうど、私が大学院の修士課程に進学した2003年当時、会計学の世界は、いわゆる会計ビックバンと呼ばれる企業会計の国際化に伴う一連の大変革が一段落した頃であった。そこで企業会計が経験してきたような大胆な変革を非営利組織の会計も経験することになるだろうと読み、非営利組織会計こそが会計学
                           

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