【解説】公益・一般法人に対する税務調査の概況とその分析~1件あたりの申告漏れ金額が8倍増~

上松公雄
(うえまつ・きみお 税理士・大原大学院大学准教授)
  • CATEGORY
    • 時事解説・統計分析・税務調査
  •  対 象 
    • 公益法人・一般法人
目  次
  • まえがき
  • Ⅱ 法人税の実地調査の状況Ⅲ 消費税の実地調査の状況Ⅳ 源泉徴収義務者数及び源泉所得税等の実地調査の状況むすび

    まえがき

     毎年恒例であるが、国税庁から「平成29事務年度 法人税等の調査事績の概要(平成30年12月)」(以下、「本資料」という。)が公表され、平成29事務年度(平成28年7月~平成29年6月)において課税対象となる収益事業を行った公益法人等(法人税法別表第2に掲げる法人)の調査事績が明らかとなった。
     全体的な状況として、公益法人等(宗教法人、財団・社団法人、社会福祉法人、学校法人、その他。以下同じ。)の合計で、「申告漏れ所得金額」が176.4億円(309.9%)、そのうち「不正所得金額」
                           

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