【非営利組織のファンドレイジング戦略】第25回 コーズ・リレーテッド・マーケティング(後編)
2019年04月19日
堀田和宏
(近畿大学名誉教授)
(近畿大学名誉教授)
(承前)
Ⅳ コーズ・リレーテッド・マーケティングの落し穴と問題点
1 資源の浪費
コーズ・リレーテッド・マーケティングの開拓と構築にはかなりの時間と労力を要し、それを維持するにはさらにかなりの諸資源を投じなければならない。このコーズ・リレーテッド・マーケティングのパートナーシップが失敗したとすれば、会社はこの失敗をほかの企業活動のコストに転嫁することができるかもしれないが、非営利組織は一般に小規模で資源も少ないので、それに要した諸資源のコストはそのまま埋没する。その結果、別のファンドレイジング、従業員教育、他の会社や非営利組織とのパートナーシップ活動などの機会を失う結果となる。2 寄附金の減少と威信の低下
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