財務構造分析と予算策定
―社会の変化への対応と公益活動の最大化―

永島徳大
(ながしま・とくひろ 公認会計士・税理士・本誌編集委員)
 

Ⅰ はじめに

 本誌2023年 1 月号にて「事業拡大にも対応する予算策定・統制に係るポイント」という記事を執筆させていただきました。その記事では、予算管理の中での財源に着目し、財又はサービスの販売収益を得るような組織の場合の予算について記載しています。
 今後は公益法人改革や法人の財源の見直し等を見すえて、事業の変更を検討される法人も少なからず出てくると思います。その際の経営上の判断材料として、自社の財務構造を理解することが、今後の柔軟でかつ迅速な公益活動の実現と法人の経営の安定につながると考えています。今回は集められた財源の有効活用という視点で、収益・費用の分類から支出の発生原因を把握することから始め、管理可能性に着目した環境変
                           

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