社団の理事解任の正当理由と損害賠償請求

裁判例から学ぶ運営事務
 濱田真一郎
(はまだ・しんいちろう 弁護士)対象:社団法人・財団法人

Q

 公益・一般社団法人の理事の任期中に、理事が病気により継続的に理事会に出席できないことや経営上の判断に失敗したことを理由に解任することはできるでしょうか。また、理事を解任した場合、公益・一般社団法人が、当該理事から損害賠償を請求される場合があるでしょうか。その場合、どのような損害の賠償請求が認められるのでしょうか。

A

① 法令上、公益・一般社団法人の理事は、いつでも社員総会決議により解任できるとされており、任期中であっても社員総会決議により解任することができます。他方、解任に正当な理由がある場合を除き、解任された理事は公益・一般社団法人に対して解任により生じた損害の賠償を請求できるとされています(公益
                           

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