新年のご挨拶
改正認定法施行へ─ワクワクするチャレンジの年に─
皆様、明けましておめでとうございます。本誌編集委員長の出口でございます。
本年はいよいよ改正認定法の施行の年となります。また、公益信託法に関する準備も進む年となりそうです。今回の改定により、長年、公益法人の皆様を苦しめていた、収支相償は大幅に緩和され、中期的収支均衡となりました。また、誤解の多かった遊休財産規制も使途不特定財産額の保有の制限となり、控除対象財産がより明確になりました。財務基準の呪縛はとれたといっていいでしょう。外部理事や外部監事の導入などの対応に追われている法人も多いと思いますが、まずは立法趣旨や改革の「哲学」に触れてみてはいかがでしょうか。
明治以降の大改革となった2006年の公益法人制度改革は、当初不満が高まったこともあり、何度か「緩和化」と称して、手続が不明確なままFAQ等で微調整が繰り返されてきました。今回の改革はそれに比べると遥かに透明性が高い中で、しっかりとした手続をもって法令改正が行われました。細部に不満を抱く法人の方も少なくないと思いますが、ここは発想を変えて、公益の増進に向けてチャレンジする契機と捉えてみてはいかがでしょうか。改正法の第3 条の2 では、公益目的事業の質の向上を図ることが求められています。社会貢献に資する公益活動に携われることは、人類共通の喜びでもあります。昨今、公益法人の活動は活発化し、発展し続けています。それは日本や一部の先進国に留まることなく、世界中で活性化しています。そして、その場で働く世界の人々は、社会に貢献しているのだという矜持にあふれています。
今年は大阪で2025年日本国際博覧会が開催されます。主催者は皆様の“同業者” である、(公社)2025年日本国際博覧会協会です。公式テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。人間をはじめ、地球上のあらゆるいのちが輝ける未来を、世界中の人々が手をとりあい、創りあげることを目指しています。対立ではなく、対話を、共創による持続可能な成長を、ということが謳われています。また、タグラインとして「ぜんぶのいのちと、ワクワクする未来へ。」が決まりました。我々のいのちを守る警察官の数と、我々の仲間である公益法人の職員数もほぼ同じです。こうした我々公益法人が社会的に存在感を増していくことで、公益の輪が大きく広がっていくものと思います。
公益の一端を担う一般法人の方々を含め、「ワクワクする年」となればと思います。
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